車査定の事故歴

査定で事故歴や修復歴はどうやって分かるの?減額は?

Q,車の査定で事故歴や修復歴って分かりますか?また、後日に減額されることはありますか?

査定スタッフが車の事故歴や修復歴を判別する方法

買い取り店や新車ディーラーで査定を行うスタッフは、査定士という資格の保持者である場合が殆どです。

一般にはあまり知られておりませんが、JAAI日本自動車査定協会が行う査定士技能検定試験に合格した適正な査定を行う事が出来る資格です。

ショップが査定業務を実施している場合、査定業務実施店という青いプレートが貼ってあります。

この有資格者の目には、ほぼ100%事故歴をごまかす事は出来ません。

ここで自動車の事故歴について説明しておきます。

例えば、車の横からぶつけられてドアが大きく凹み、ドアパネルやフェンダーを交換した場合。
ユーザーさんから見たら「事故車」と思われますよね?
実はこれ、事故歴にならない場合が多いのです。

上記JAAIが定める事故歴とは「自動車の修復で、フレーム部分に修正を施した物」となっています。

単純にドアやフェンダーを交換しただけですと「交換歴」として扱われます。

逆に車の正面を軽くぶつけ、でも殆どへこみや傷が付かず、ボンネットのキャッチが付いた部分(ラジエターを上から支える部分)だけが波打ってしまい、ここを修正した場合「コアサポート修正」という事故歴になります。

分かりにくいのですが、たとえば、自動車のボディを、ご自宅やビルなど建物の骨組みの様に例えると分かりやすくなります。

骨組みの部分に修正や交換が入ると、構造的にその部分が弱くなります。

外壁部分や入り口ドアは、交換してもあまり影響はありませんよね?全く同じ事です。

骨組みを修正している自動車は、今後修正の影響が出る事があり得るので「事故車」という扱いになります。

現代の自動車は「モノコック構造」という車体全体が一体型の骨組みとなっており、そこに外板(パネル)が貼ってある形です。

査定を行う場合は事故車を判断するポイントが決まっており、骨組みになる部分をチェックします。

具体的に事故歴ありと判別する箇所は、

  • 前述のコアサポート
  • エンジンルームの縦横メンバー
  • バッフルボード(バルクヘッド)
  • インナーフェンダー
  • ABCピラー
  • フロアー
  • トランクフロアー
  • スペアタイヤハウス

が主なところです。

ここに(しわ)やフレーム修正機の爪を引っかけた痕が無いかを確認すれば、骨組みの修正を行ったかどうかは査定士ならすぐに見つける事が出来ます。

次に

  • 全体のバランス
  • 各パネル色の違い
  • ドアのチリの浮き
  • パネルの隙間
  • フェンダーなどスポット溶接の着脱歴

と言った具合に順番に確認していき、チェックシートにマイナスポイントを書き込んでいきます。

JAAIでは新車を10点評価とし、良質な中古車を5点満点で評価するのが一般的です。

普通に使用していた車であれば4.5点の評価であればかなりの高評価と言えます。

修復歴ありの場合、いくら減額されるの?

前述しました通り、修復歴アリの扱いとは車の骨格に当たるフレームに修正歴が有るか無いかを示します。

しかし、これにも重大事故と軽い事故で査定での扱いは全く変わってきます。

例えばフロントを軽く当ててしまい、コアサポートという部分(ラジエターを支える部分)に修復が合った場合は事故扱いとなるのですが、これもコアサポート交換なのか、修復してシワが残っているのかで、業者間の相場は全く異なります。

シワだけの場合、事故車と言っても殆ど無傷の修復歴無しの車に価格は近くなります。

これがコアサポート交換(溶接を外し新しい物と交換~再溶接となります)ですと、重大事故と見なします。

フロアのフレーム修正では、下回りのチェックの再フレーム修正機で引っ張った痕が必ず残っていますので、その箇所が多いか少ないかで事故の程度を判断します。

もちろん修正箇所が多い場合重大事故と見なします。

ユーザーさんは自分が起こした事故を修復した場合は、重大事故であるか軽微な物かを知っていますが、前ユーザーが修復をしていたときはその程度を分かっておりません。

査定時の目安としては、100万円が買取相場のお車の場合、重大事故では20~30万円のマイナスが目安となりますが、前述のように軽微な事故の場合は車種の人気度合いによっては5~10万円の差となる事もあります。

実は、今では査定協会の方でコアサポートのシワも事故と認定されていますが、見解が統一される以前は査定士によってはコアサポートのシワを事故車扱いにしない査定士も多かったのです。

他にギリギリの箇所としてはトランクルームのフロア板金も、同様のことがあります。

大きな事故の場合、トランクルームのフロアサイドのコーキングを全て剥がして板金をするのですが、コーキングを一部のみ剥がして行った修正の場合は、修復歴アリと言っても極端に値段を下げないことがあります。

ただし、これは在庫期間が短くなる(足の早い)人気車種に限っての事とお考え下さい。

査定後に減額される例

さて、査定後に買い取り額も決定し契約書も交わしました。

この後はお互いが契約不履行にならないようにする必要がありますが、査定後に減額されるのは、主に3つのパターンのみです。

殆どの場合契約書に記載されているのですが、以下の場合は減額または返金請求される場合がありますのでご注意下さい。

1. 自動車税の未払いがあった場合。
自動車税に未払いがあると継続車検の取得が出来ません。その分を減額または支払後でしたら請求される事があります。
2. 書類不備。
車検証に記載の住所地が現住所と異なり、住民票の交付が必要など費用が発生した場合、実費を請求される事があります。
3. 名義変更不可の場合。
例えば車検証の再交付を行い、その上で他の方への名義変更~旧車検証を持参の上買い取りをしてもらうという詐欺事例が多くありました。

契約書には査定時に発覚しなかった大きな瑕疵(かし)を後日見つけた場合、後日返金請求を行う可能性の有無が記載されていることもあります。

この場合でも実際は、問題を発見できなかった査定士に責任が発生する事が殆どです。上記3つの問題以外で減額請求される事は無いとお考え下さい。

『買取店経営者に聞きました』の関連ページ